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電気工事の個人事業主が入るべき保険おすすめ5選|賠償・労災・所得補償を比較

電気工事の個人事業主が入るべき保険おすすめ5選|賠償・労災・所得補償を比較

※本記事にはアフィリエイト広告が含まれています。記事内容は中立的な立場で執筆しています。

電気工事の個人事業主が入るべき保険は賠償責任保険・労災保険・所得補償保険・火災保険・生命保険の5種類です。月額2,000円〜で加入できるものもあります。この記事で優先順位と相場を一気に解説します。

個人事業主の電気工事士が保険に入らないと何が起きるか

18年の経験から言うと、無保険で現場に入るのは「時限爆弾を抱えた状態で仕事をする」のと同じです。

実際に私が現場で経験したケースを紹介します。2019年、知り合いの個人事業主の電気工事士が、リフォーム現場でスイッチ配線のミスにより壁内で短絡火災を起こしました。損害賠償額は建物修繕費だけで約280万円。無保険だったため、全額自己負担になりました。

さらに怖いのは、ケガや病気で2〜3カ月仕事を休んだ場合です。会社員なら傷病手当金が出ますが、個人事業主には一切出ません。月収が30万円なら、3カ月休んだだけで90万円の収入がゼロになります。

保険は「万が一のコスト」ではなく「事業継続のためのインフラ」です。以下の5種類を優先度順に解説します。

おすすめ保険1:請負業者賠償責任保険(最優先)

どんな保険か

工事中のミスで第三者に損害を与えたとき、賠償金をカバーする保険です。電気工事士にとって最も重要な保険です。

対象となるリスクは以下の通りです。

  • 配線ミスによる感電・火災
  • 工事中に建物・設備を破損
  • 完成後の施工不良による損害(生産物賠償)
  • 作業員以外の第三者がケガをした場合

保険料の相場と補償額

年間売上1,000万円規模の個人事業主の場合、月額保険料は以下が目安です。

補償上限額 年間保険料の目安 月額換算
1,000万円 約24,000〜36,000円 2,000〜3,000円
3,000万円 約48,000〜72,000円 4,000〜6,000円
1億円 約96,000〜120,000円 8,000〜10,000円

住宅1棟の電気工事を請け負うなら、補償上限は最低3,000万円以上を選んでください。建物全焼の損害賠償は数千万円に達するケースもあります。

おすすめの保険会社は東京海上日動、損保ジャパン、あいおいニッセイ同和損保の3社です。いずれも「建設業総合保険」や「工事保険」として取り扱っています。代理店経由で見積もりを取り、補償内容を比較してください。

おすすめ保険2:一人親方労災保険(必須レベル)

個人事業主は労災保険に入れないは誤解

「個人事業主は労災保険の対象外」と思っている人が多いです。これは半分正解で半分間違いです。

電気工事士を含む建設業の一人親方は、特別加入制度を使って労災保険に加入できます。厚生労働省の特別加入制度として法的に整備されています。

保険料と給付内容

年間保険料の目安(給付基礎日額別)は以下の通りです。

給付基礎日額 年間保険料 休業給付(日額)
8,000円 約17,000円 6,400円/日
12,000円 約26,000円 9,600円/日
16,000円 約35,000円 12,800円/日
20,000円 約43,000円 16,000円/日

月収30万円の電気工事士なら、給付基礎日額12,000円(年間保険料約26,000円)が目安です。月2,200円で仕事中のケガに対応できます。コスパは非常に高いです。

加入は「一人親方労災保険組合」や「全国建設労働組合」経由が手続きしやすいです。組合費込みで年間3〜5万円が多いです。

なお、副業として電気工事を請け負っている場合の収入シミュレーションは、電気工事士が週末副業だといくら稼げる?土日2日間の収入シミュレーション公開でも詳しく解説しています。

おすすめ保険3:所得補償保険・就業不能保険(病気・ケガによる長期休業対策)

労災保険でカバーできないリスク

一人親方労災保険は「仕事中のケガ」が対象です。仕事以外の病気・ケガには使えません。

たとえば糖尿病や脳梗塞、椎間板ヘルニアで3カ月仕事を休んだ場合、労災は一切出ません。そこで必要になるのが所得補償保険(就業不能保険)です。

保険料と補償の相場

40歳男性、月額補償10万円の場合の保険料目安は以下の通りです。

保険会社・商品 月額保険料の目安 免責期間
損保ジャパン(傷害所得補償) 約4,000〜6,000円 60日
アクサ生命(就業不能保険) 約5,000〜8,000円 60日
フコク生命(ドクターGO) 約4,500〜7,000円 60日

免責期間60日とは「60日以上休業した場合から給付開始」という意味です。短い60日を選ぶと保険料が高くなります。まず60日免責プランを選び、貯金で2カ月分をカバーできる体制を整えるのが現実的です。

月収30万円なら補償額は月15〜20万円程度を目安にしてください。全額補償にすると保険料が高くなりすぎます。

おすすめ保険4:工事保険(建設工事保険)

賠償責任保険との違い

工事保険は「施工中の工事物自体が損傷した場合」をカバーします。賠償責任保険は「第三者への損害」が対象です。この2つは別物です。

具体的には以下のケースで使えます。

  • 配線工事中に急な豪雨で電材が水損した
  • 施工中の盤が盗難に遭った
  • 火災・落雷・台風で工事途中の設備が損壊した

保険料の目安

1件あたりの工事保険料(工事金額の割合)の目安は以下です。

  • 工事金額100万円:保険料約1,500〜3,000円
  • 工事金額500万円:保険料約5,000〜12,000円
  • 工事金額1,000万円:保険料約10,000〜25,000円

工事保険は1件ごとに加入する「短期型」と、年間包括型の2パターンがあります。案件数が多い個人事業主は年間包括型の方がコスト面で有利です。

なお、個人事業主の経営管理全般については、電気工事士の個人事業主におすすめの会計ソフト5選|確定申告を楽にする選び方も合わせて参考にしてください。

おすすめ保険5:生命保険・収入保障保険(家族がいる場合は必須)

電気工事士が死亡・重篤後遺障害になった場合

電気工事は感電リスクがある職種です。死亡・重篤後遺障害のリスクは他業種より高いです。

家族(配偶者・子ども)がいる場合、収入保障保険は必須です。一括払いの死亡保険より「毎月一定額を払い続ける収入保障保険」の方が、遺族の生活実態に合っています。

40歳・月額補償20万円の場合の保険料目安

商品名 月額保険料の目安 保険期間
FWD生命(収入保障) 約2,500〜3,500円 65歳満期
メットライフ生命(収入保障) 約2,800〜4,000円 65歳満期
オリックス生命(Bridge) 約2,200〜3,200円 65歳満期

月額3,000円前後で家族の生活を守れます。電気工事の現場に入る以上、これは最低限の義務だと私は考えています。

5種類の保険を優先度順に整理|月額コストの合計

5種類すべてに加入した場合の月額合計の目安を整理します。

優先度 保険の種類 月額目安
★★★ 請負業者賠償責任保険 4,000〜6,000円
★★★ 一人親方労災保険 2,200〜3,600円
★★☆ 所得補償・就業不能保険 4,000〜8,000円
★★☆ 工事保険(年間包括型) 3,000〜8,000円
★★☆ 収入保障保険(生命保険) 2,500〜4,000円
合計 5種類すべて 約16,000〜30,000円/月

月2万円前後で5種類すべてをカバーできます。年間で約24万円です。電気工事の個人事業主として月収30〜50万円を稼ぐなら、この出費は経費として十分に回収できます。

予算を抑えたい場合は、まず賠償責任保険と一人親方労災保険の2つから始めてください。この2つで月6,000〜10,000円です。

保険料は全額経費にできる|節税効果も見逃すな

個人事業主にとって嬉しいのは、業務用の保険料は全額経費計上できる点です。

  • 請負業者賠償責任保険 → 損害保険料として経費OK
  • 一人親方労災保険(組合費含む) → 経費OK
  • 工事保険 → 経費OK
  • 所得補償保険 → 経費OK(一部個人用は生命保険控除)

年間24万円の保険料を経費にすれば、所得税・住民税の課税所得が24万円減ります。税率20%なら約4.8万円の節税効果です。

青色申告と組み合わせるとさらに節税効果が高まります。電気工事士が青色申告するメリットは?65万円控除の条件と手続きをわかりやすく解説も参考にしてください。

保険を選ぶときの3つのチェックポイント

チェック1:現場に入れるか(入場条件)

大手ゼネコンや元請け会社の現場に入る場合、「保険加入証明書の提出」を求められることが増えています。特に請負業者賠償責任保険と一人親方労災保険は、現場入場の条件になっているケースが多いです。保険なしでは仕事が取れない時代になっています。

チェック2:補償額が工事規模に合っているか

戸建て住宅1棟の電気工事なら賠償責任保険は3,000万円以上。マンション1棟・工場設備なら1億円以上を選んでください。補償額が不足していると、超過分は全額自己負担になります。

チェック3:保険料が経費計上できるか確認する

生命保険系は個人用と事業用で経費計上の扱いが変わります。加入前に税理士または保険会社に確認してください。節税の観点でも保険選びは重要です。

また、個人事業主として年収・ダブルライセンスで収益を増やす戦略については、電気工事士×施工管理技士のダブルライセンス戦略|年収と副業への影響を解説も参考になります。

よくある質問(FAQ)

Q. 電気工事の個人事業主が最低限入るべき保険は何ですか?

A. 最低限、請負業者賠償責任保険と一人親方労災

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