
電気工事士が確定申告で経費にできるもの、ざっくり言うと「仕事に使った費用はほぼ全部落とせる」。工具・車・資格費用・作業着・スマホ代まで対象になる。この記事では2026年版の経費一覧を具体的な金額とともに解説する。
そもそも電気工事士が確定申告をする必要があるケースとは
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確定申告が必要になるのは、以下のどれかに当てはまる場合だ。
- 副業の年間所得が20万円超(会社員の場合)
- 個人事業主として独立している
- 複数の会社から給与をもらっている
- 年収2,000万円超の会社員
たとえば副業で月3〜5万円の電気工事の仕事を受けているなら、年間36〜60万円の売上になる。経費を引いた「所得」が20万円を超えれば申告義務が発生する。
個人事業主として独立している場合は所得額に関係なく申告必須。年収300万円でも500万円でも同じだ。
2026年版|電気工事士が確定申告で落とせる経費一覧
以下が主な経費の種類と、実際に計上できる目安金額だ。
① 工具・測定器類(消耗品費または工具器具備品)
電気工事士が最も多く計上できる経費がこれだ。
| 品目 | 目安金額 | 勘定科目 |
|---|---|---|
| 電動ドライバー・インパクト | 2〜5万円 | 消耗品費 |
| テスター・クランプメーター | 5,000〜3万円 | 消耗品費 |
| 脚立・はしご | 1〜4万円 | 消耗品費 |
| 高価な測定器(10万円超) | 10〜30万円 | 工具器具備品(減価償却) |
10万円未満の工具は購入した年に全額経費にできる。10万円以上は減価償却(耐用年数に分けて計上)が原則だ。ただし青色申告をしていれば30万円未満まで即時全額経費にできる(少額減価償却資産の特例)。
② 車両費(ガソリン代・車検・保険・ローン利息)
現場への移動に使う車は経費計上の最大項目になりやすい。
- ガソリン代:月1〜3万円 → 年12〜36万円
- 車検費用:2年に1回 3〜8万円
- 自動車保険:年3〜6万円
- カーローンの利息部分:年数万円
- 駐車場代(現場・事務所用):月1〜3万円
注意点:プライベートと兼用の場合は「按分」が必要。仕事での使用割合が70%なら経費も70%だけ計上する。走行距離記録をつけておくと税務調査でも安心だ。
③ 資格取得費用・講習費
電気工事士に直接関係する資格費用は全額経費にできる。
| 費用の種類 | 目安金額 | 経費OK? |
|---|---|---|
| 電気工事士試験の受験料 | 9,300〜52,900円 | ○ 全額 |
| 電気工事施工管理技士 | 17,000〜35,000円 | ○ 全額 |
| 資格スクール・通信講座 | 2〜15万円 | ○ 全額 |
| 現場作業の安全講習 | 5,000〜3万円 | ○ 全額 |
| 業務と無関係な資格(例:調理師) | — | × 不可 |
④ 作業着・安全靴・ヘルメット(被服費)
現場で使う服や安全具は全額経費になる。
- 作業着(上下セット):3,000〜8,000円/枚
- 安全靴:5,000〜2万円
- ヘルメット:3,000〜8,000円
- 手袋・安全帯:数千円〜2万円
ただし「普段着としても使えるもの」は経費として認められにくい。現場専用と明確に分けることが重要だ。
⑤ 通信費(スマホ・インターネット)
スマホを現場連絡・写真撮影・図面確認に使っているなら按分して経費計上できる。
- スマホ料金:月7,000円 × 仕事使用率50% = 月3,500円が経費
- 自宅のインターネット:月5,000円 × 仕事使用率30% = 月1,500円が経費
仕事専用のスマホを1台持っている場合は100%経費にできる。年間8〜10万円の節税効果がある。
⑥ 書籍・図面・専門誌(新聞図書費)
- 電気工事関連の技術書:2,000〜5,000円/冊
- 施工管理の参考書:3,000〜6,000円/冊
- 業界専門誌の定期購読:年1〜2万円
⑦ 損害保険・賠償責任保険(保険料)
電気工事の現場事故に備える保険料は全額経費だ。
- 請負業者賠償責任保険:年2〜10万円
- 労災保険(特別加入):年数千円〜数万円
⑧ 外注費・手伝い代
仕事の一部を他の職人に頼んだ場合、その報酬は外注費として全額経費にできる。
注意:外注先が個人の場合、支払額が年間50万円を超えると「支払調書」の提出が必要になる場合がある。源泉徴収の要否も確認しておこう。
経費計上でよくある3つの失敗
📖 参考書・テキスト
失敗①:レシートを捨ててしまう
経費として認めてもらうには証拠書類が必要だ。レシートのない経費は税務調査で否認されるリスクが高い。ホームセンターやネット通販の購入履歴は必ずPDFで保存しておこう。
失敗②:按分をしていない
車もスマホも「プライベート0%、仕事100%」は通らない。実態に合った割合で按分しないと、税務調査で全額否認されることもある。
失敗③:家族への給与を払っているのに届出を出していない
青色申告の場合、家族への給与(青色事業専従者給与)を経費にするには事前に届出が必要だ。届出なしで支払っても経費にはできない。
青色申告にすると経費メリットがさらに大きくなる
個人事業主の場合、青色申告を選ぶだけで節税効果が大幅に上がる。
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 青色申告特別控除 | 最大65万円を所得から控除できる |
| 少額減価償却資産の特例 | 30万円未満の工具を即時全額経費にできる |
| 赤字の繰越控除 | 赤字を最大3年間繰り越せる |
| 家族への給与 | 届出をすれば全額経費にできる |
年収400万円の電気工事士が青色申告に切り替えた場合、所得税・住民税合わせて年間10〜15万円の節税になるケースが多い。
確定申告の手順|電気工事士向け3ステップ
ステップ1:1年間の収入・経費をまとめる(1月〜12月分)
クレジット明細・通帳・レシートを月ごとに整理する。会計ソフト(freee・マネーフォワードクラウドなど)を使うと作業が10分の1になる。
ステップ2:確定申告書を作成する
国税庁の「e-Tax」か会計ソフトから申告書を作成する。青色申告なら「青色申告決算書」も必要だ。
ステップ3:2026年3月16日までに提出する
e-Taxならオンラインで完結する。マイナンバーカードとICカードリーダーがあれば自宅から5分で提出できる。
まとめ|電気工事士の経費で年間30〜50万円の節税は十分に狙える
経費の計上漏れは「捨てたお金」と同じだ。工具・車・資格・作業着・スマホ・保険料をすべて正確に記録するだけで、手取りが年間数十万円変わる。まずは今日から領収書をすべて保存することから始めよう。
確定申告が不安な場合は、初年度だけでも税理士に依頼するのが現実的だ。費用は年間3〜8万円が相場。それ以上の節税になることがほとんどだ。
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